「靴下が履けないんです」
2月になると毎年思い出すことがあります。
評価実習。
私が、理学療法士って素敵な仕事だなーって気づいた実習です。
理学療法士の養成校では、実際に病院等に行かせていただき、そこで働く理学療法士の元で行う、見学実習、評価実習と総合実習等があります。
私たちの学校では、
1年生で2日間の見学実習
2年生で3週間の評価実習
3年生で7週間の総合実習×3回
評価実習は初めての長い実習。ドキドキ、ハラハラ、ヘトヘト。
私の担当症例の患者さんは、大腿骨頸部骨折(人工骨頭置換術)の女性。
既往歴リウマチ。
実習生の私は、勉強として検査・測定をさせていただく。
(これは患者側にメリットはほぼない)
ある日、その症例さんから
「靴下が履けないんです…」と。
座って、体をかがめてやろうとするが、禁忌姿位に配慮してできない。
うーん。。するとバイザーから、
「じゃあ、ベッドの上でやってみませんか」と長座位で試してもらう。
「履けた!!」
あの嬉しそうな顔は忘れられません。
その時に、
患者さんの「できない」を「できる」に変える
そんな理学療法士って素敵だと思いました。
その評価実習から早10年。
先日も、「靴下履けない利用者」に遭遇し、試行錯誤の上、履けるようになりました。
やっぱり、嬉しそうな笑顔だった~。
活動を変えるための機能改善・環境調整。
よく怒られた評価実習。
寝不足だった評価実習。
寒かった評価実習。
私の原点です。