家の近所にいる大家さんの親戚のおじいさんが亡くなった。
そのおじいさんは70代。
そしてそのおじさんと同居していたおばあさん80代。(おじいさんの奥さんではない)
認知症。セルフケアは何とか自立。
スリランカでは、障がい者や高齢者など、生活に手助けが必要な人は、家族・親戚の誰かが手伝っている。
そう、誰かが。
それは、親子だけではなく、兄弟姉妹、叔父叔母、甥姪、いとこという場合もある。
家族・親戚をとても大切にするスリランカ。
ひと昔前の日本のようかもしれませんね。
そんなスリランカにも介護問題は押し寄せているように感じます。
スリランカも昔は5人6人7人と兄弟がいましたが、今は2人3人。
1っ子の家庭ももちろんあります。
日本と似ていますが、家庭における子供の人数が少なくなれば、その1人の子供にかける教育等の支援は多くなり、
その結果、子供は優秀な大学に行き、田舎ではなく大都市コロンボや海外で仕事に就くケースが増えています。
そもそも、田舎には仕事も少ないので、都市や海外に「出稼ぎ」という人も多いです。
また、海外に仕事に行き、そのまま移民し定住するケースもあるようです。
で、話を戻すと、
今回亡くなったおじいさんは、認知症を患うおばあさんの主介護者。
さて、おじいさん亡きあと、このおばあさんを誰が面倒をみるのか、という問題です。
スリランカですので、施設という選択肢などなく、親戚たち、特に同じ敷地に家を建てた親戚たち、我が大家さんが看ていくのでしょう。
ただ、その親戚たちも、男手は平日はコロンボで働き、週末だけ戻ってくる生活。
女性は学童期の子供たちの世話。
大家さんはリタイヤしているので、家にいますが、四六時中はおばあさんと一緒にいれない。
だから、おばあさん1人の時に何かあったら心配だなぁ、と。
今の日本であれば、「介護保険サービスを利用しましょう!」となるケースですね。
スリランカにも「介護保険サービス」のようなサービスができる日はくるのでしょうか。。。
ちなみに、社会福祉省の中では、今後、高齢者の施設サービスを拡充する考えもあるようです。
現状のスリランカの高齢者・障がい者の施設は、誰も家族のいない、世話をする人のいない高齢者、障がい者(精神疾患含む)が主に入所しています。
後進国から中進国入りももうすぐ。
この国の高齢化対策は、欧米のように施設サービス中心にするのか。
はたまた、現代の日本の様に在宅サービスを取り入れるのか。
前も言ったかもしれないが、とにかくお金がないスリランカ。
(政府のお金の使い方は適正なのか、国民が納得している使い方なのか気になる…)
どうなっていくのでしょうか。